【豊臣兄弟!ネタバレ解説】第20話「本物の平蜘蛛」〜秀吉死罪の危機と松永久秀の最期〜

今回は、毎週激動の展開を見せているNHK大河ドラマ『豊臣兄弟!』から、第20話「本物の平蜘蛛」について徹底解説していきます。

前回、第19話「過去からの刺客」では、羽柴秀吉が柴田勝家との対立の末に北陸戦線を離脱し、主君・織田信長の逆鱗に触れるという非常に危険な空気で幕を閉じました。第20話は、そこからさらに一段階ギアが上がります。秀吉に下るのは、まさかの死罪宣告。しかもそこに、戦国屈指の怪物じみた武将・松永久秀の再謀反が重なってきます。

今回は、羽柴兄弟が“出世する”のではなく、一族ごと消されかねない絶体絶命の危機をどう切り抜けるのかが描かれる超重要回です。あらすじを追いながら、史実と伝説の交差点、そして次回以降への伏線までしっかり紐解いていきましょう!

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目次

1. 軍令違反で死罪!?前回の振り返りと羽柴家の危機

まずは前回の流れを整理しておきます。

織田信長の天下統一が進む中、北陸戦線では上杉謙信に対する軍事行動をめぐって柴田勝家と羽柴秀吉の対立が深まり、ついに秀吉は戦線を勝手に離脱してしまいました。これは単なる口論ではなく、軍令違反に近い危険な判断です。史実(手取川の戦い前後)でも、この秀吉の離脱は重要な論点となっています。

第20話は、秀吉が“戦場で負けた”のではなく、主君の信頼を失いかけた状態からスタートします。戦国時代において、敵に負けるよりも主君に見限られる方がよほど命の危機に直結する恐怖が描かれています。

秀吉個人ではなく「羽柴家」の存亡の危機

信長の判断は非常に苛烈で、秀吉に対して死罪が言い渡される流れに。ここで重要なのは、羽柴家全体が処罰対象になりかねないということです。羽柴秀長(小一郎)をはじめ、家族や家臣が総出で助命嘆願に走る、ドラマとして非常に「おいしい」展開が待っています。

これまで勢いに乗っていた羽柴兄弟が、「明日には家が潰れるかもしれない」どん底まで落ちる高低差。そして、単に短気だからではなく「軍規を守らせる支配者」として怒る信長の政権運営の厳しさ。この二つが、前半の大きな見どころです。

2. 衝撃の急報!戦国屈指の梟雄・松永久秀の再謀反

そんな絶体絶命の状況に飛び込んでくるのが、「松永久秀、再び謀反」という急報です。 この知らせによって、物語は一気に“処刑待ち”から“残された最後の逆転チャンス”へと変わります。秀吉と小一郎は、この機を逃せば羽柴一族に未来はないと覚悟し、自ら命がけの交渉へ向かいます。

史実解説:信貴山城の戦いとは?

ここで背景となる史実「信貴山城の戦い(1577年)」を整理しておきましょう。

  1. 松永久秀の再反旗:一度信長に従った後、再び謀反を起こした。
  2. 背景にある苦境:信長が大和支配を進める中で、久秀の立場が苦しくなっていた。
  3. 畿内支配の最終局面:この落城は、畿内における反信長勢力を大きく削ぐ意味を持っていた。

久秀の反乱は個人の裏切りにとどまらず、信長政権が畿内を完全掌握していく過程の大きな出来事です。秀吉個人の「死罪危機」と、信長政権の「反乱鎮圧」がひとつの線で結びつく。私事が公事に変わる瞬間こそが、秀吉出世物語の最大の醍醐味と言えます。

3. 命がけの交渉と「平蜘蛛伝説」の真相

秀吉が久秀に突きつける条件は非常に象徴的です。

「名器・平蜘蛛を差し出せ。さすれば謀反は不問に処す」

人の命、家の存亡、主君の怒り、そして名物茶器。すべてがこの交渉に詰め込まれています。戦国時代における名物茶器は、美術品であると同時に権威の象徴であり、政治アイテムでした。久秀が平蜘蛛を渡さないのは単なるケチではなく、「最後まで自分の誇りと主導権を手放さない」という強烈な意思表示なのです。

「爆死伝説」はどこまで本当か?

ここで気になるのが平蜘蛛伝説の史実性です。「久秀が平蜘蛛とともに爆死した」という派手な伝説は現代でも有名ですが、近年の研究では、これは後世(特に戦後以降)に広まった俗説とされています。同時代史料では、久秀は自害したと記録されています。

ドラマのタイトルが「本物の平蜘蛛」となっている点が、ここでの最大のスパイスです。誰もが知る爆砕伝説をなぞるだけではなく、「では本物とは何か?」というひとひねりが加えられている点に注目です。

4. クライマックス:天守に響く砕ける音と“本物”の発見

信長は久秀に対し、人質であった孫二人を処刑するという容赦ない対応を取り、総攻撃へ移ります。追い詰められた久秀は天守で平蜘蛛茶釜を叩き割り、すべてを道連れにして果てます。

しかし、駆けつけた秀吉が見たのは、砕けたはずのあとに残されていた「久秀が隠していた本物の平蜘蛛」だった——。

久秀は最後まで信長を翻弄し、秀吉すら出し抜きました。すべてを壊したように見せて、最後に“本物”だけは残した。松永久秀が死に際まで頭脳で戦う人物として美しく描かれています。そして、この「本物の平蜘蛛」を手にした秀吉は、ただのお宝回収ではなく、一族の未来をつなぐ命綱を引き寄せたことになります。

第20話の人物別見どころ

  • 羽柴秀吉:絶体絶命の不利な状況から、別の勝ち筋を見つけ出す異様な「生存力」。
  • 羽柴秀長(小一郎):兄が大きく動く分、人をつなぎ場を整える羽柴家の「安定装置」。
  • 織田信長:好き嫌いではなく、軍令違反には極刑を貫く「支配者としての原理」。
  • 松永久秀:信長に屈せず、敗者でありながら最後の最後まで舞台の主導権を渡さない「圧倒的な存在感」。

5. 次回「風雲!竹田城」へ!今後の重要な伏線

第20話は単なる事件回ではありません。 第19話から続く柴田勝家と秀吉の亀裂は、のちの大きな対立(清洲会議や賤ヶ岳の戦いなど)を思わせる非常に重要な伏線となっています。

さらに次回、第21話「風雲!竹田城」からは、物語が西へと大きく動いていく気配があります。今後の重要人物として、倉悠貴さん演じる黒田官兵衛の登場も告知されており、舞台は次第に播磨・中国方面へと広がっていくでしょう。

まとめ:極限状態で見せる秀吉の「生き延びる力」

第20話「本物の平蜘蛛」は、秀吉死罪の危機、松永久秀の再謀反、信貴山城の戦い、そして平蜘蛛伝説が一気につながる、非常に密度の高い回です。

この回の本質は、「秀吉は武功だけでのし上がったのではなく、極限状況で生き延びる力で上がっていった」という点に尽きます。主君の怒りをかわし、反乱を利用し、名物茶器ひとつまで自分の運命に引き寄せる。そのしぶとさこそが、後の豊臣政権へとつながっていきます。

みなさんは第20話、どのポイントに一番注目していますか?信長の苛烈さ、松永久秀の最期、それとも秀吉兄弟の逆転劇でしょうか。

スタッフ・主題歌・出演者

主人公
小一郎(こいちろう)/豊臣秀長(とよとみ ひでなが) 演 – 仲野太賀
小一郎の家族
藤吉郎(とうきちろう)/豊臣秀吉(とよとみ ひでよし)
演 – 池松壮亮
なか 演 – 坂井真紀
とも 演 – 宮澤エマ
あさひ 演 – 倉沢杏菜

織田家
織田信長(おだ のぶなが) 演 – 小栗旬

織田家家臣
柴田勝家(しばた かついえ) 演 – 山口馬木也
丹羽長秀(にわ ながひで) 演 – 池田鉄洋
織田家重臣。
佐久間信盛(さくま のぶもり) 演 – 菅原大吉
佐久間盛重(さくま もりしげ) 演 – 金井浩人
林秀貞(はやし ひでさだ) 演 – 諏訪太朗
織田家重臣。
森可成(もり よしなり) 演 – 水橋研二
横川甚内(よこかわ じんない) 演 – 勝村政信

戦国大名
今川義元(いまがわ よしもと) 演 – 大鶴義丹
斎藤義龍(さいとう よしたつ) 演 – DAIGO

尾張の人々
寧々(ねね) 演 – 浜辺美波
直(なお) 演 – 白石聖
坂井喜左衛門(さかい きざえもん) 演 – 大倉孝二
了雲和尚(りょううん おしょう) 演 – 田中要次
玄太(げんた) 演 – 高尾悠希
信吉(しんきち) 演 – 若林時英

登場予定の人物
明智光秀(あけち みつひで) 演 – 要潤
浅井長政(あざい ながまさ) 演 – 中島歩
浅野長勝(あさの ながかつ) 演 – 宮川一朗太
浅野長吉(あさの ながよし) 演 – 大地伸永
足利義昭(あしかが よしあき) 演 – 尾上右近
安藤守就(あんどう もりなり) 演 – 田中哲司
石川数正(いしかわ かずまさ) 演 – 迫田孝也
石田三成(いしだ みつなり) 演 – 松本怜生
市(いち) 演 – 宮﨑あおい
稲田植元(いなだ たねもと) 演 – 沼口拓樹
稲葉良通(いなば よしみち) 演 – 嶋尾康史
氏家直元(うじいえ なおもと) 演 – 河内大和
大沢次郎左衛門(おおさわ じろうざえもん) 演 – 松尾諭
大沢主水(おおさわ もんど) 演 – 杉田雷麟
織田信勝(おだ のぶかつ) 演 – 中沢元紀
織田信澄(おだ のぶずみ) 演 – 緒形敦
城戸小左衛門(きど こざえもん) 演 – 加治将樹
斎藤龍興(さいとう たつおき) 演 – 濱田龍臣
佐々成政(さっさ なりまさ) 演 – 白洲迅
篠(しの) 演 – 映美くらら
甚助(じんすけ) 演 – 前原瑞樹
武田佐吉(たけだ さきち) 演 – 村上新悟
竹中半兵衛(たけなか はんべえ) 演 – 菅田将暉
慶(ちか) 演 – 吉岡里帆
茶々(ちゃちゃ) 演 – 井上和
藤堂高虎(とうどう たかとら) 演 – 佳久創
徳川家康(とくがわ いえやす) 演 – 松下洸平
蜂須賀正勝(はちすか まさかつ) 演 – 高橋努
ふく 演 – 森口瑤子
細川藤孝(ほそかわ ふじたか) 演 – 亀田佳明
前田利家(まえだ としいえ) 演 – 大東駿介
前野長康(まえの ながやす) 演 – 渋谷謙人
まつ 演 – 菅井友香
松永久秀(まつなが ひさひで) 演 – 竹中直人
宮部継潤(みやべ けいじゅん) 演 – ドンペイ
森蘭丸(もり らんまる) 演 – 市川團子
弥助(やすけ) 演 – 上川周作
簗田政綱(やなだ まさつな) 演 – 金子岳憲
やや 演 – 増井湖々

スタッフ
脚本:八津弘幸 音楽:木村秀彬
語り:安藤サクラ テーマ音楽
演奏:NHK交響楽団 指揮:沼尻竜典
ギター演奏:高山雄司
タイトルバック:神崎峰人、山田裕太郎
ロゴデザイン:田中伽奈芽(NHK映像デザイン部)
副音声解説:宗方脩
制作統括:松川博敬、堀内裕介
プロデューサー:高橋優香子、舟橋哲男、吉岡和彦、国友茜
VFXプロデューサー:角田春奈 演出:渡邊良雄、渡辺哲也、田中正
脚本協力:片桐正博 衣装デザイン:黒澤秀之、黒澤爽
時代考証:黒田基樹、柴裕之 風俗考証:佐多芳彦
建築考証:三浦正幸 芸能考証:友吉鶴心
古文書考証:大石泰史 所作指導:西川扇蔵
殺陣指導:後藤健 馬術指導:田中光法
武術指導:楠見彰太郎 仏事指導:細川晋輔
料理指導:井関宗脩 農業指導:君島佳宏
わら細工指導:中島安啓
撮影協力:鶴岡市、寒河江市、盛岡市、遠野市、あきる野フィルムコミッション
アニメーション:今津良樹

紀行
語り:江原啓一郎 ギター演奏:マテウス・アサト

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