今回は、人間ドラマの密度がとんでもなく濃かった第12話「小谷城の再会」をたっぷりと解説していきます!
戦闘シーンこそ少ないものの、信長と義昭の間に漂い始める不信の影、藤吉郎と光秀の対照的な姿、そして涙なしには見られない寧々との夫婦の絆など、見どころ満載でした。
ラストには小一郎(秀長)の運命を揺るがすあの人物も登場!
歴史的な背景も交えながら振り返っていきましょう!
驚異の突貫工事!「旧二条城」に隠された信長の二面性
前回の「本圀寺の変」を経て、信長は足利義昭のために新たな御所を建設します。これが「二条第(旧二条城)」です。
※徳川家康が建てた現在の二条城とは場所も異なる別物なので、歴史好きな方でも要注意ポイントです!
信長の凄まじい行動力により、この御所はわずか3ヶ月という驚異的な短期間で完成。庭には、天下人の象徴とも言える巨大な庭石「藤戸石(ふじといし)」が据えられました。
しかし、義昭は信長の意図を疑い、明智光秀に内部を調べさせます。
そこで見つかったのは、随所に設けられた隠し部屋や抜け道でした。
豪華な御所を贈りつつ、いつでも侵入できる仕掛けを作っておく。
まさに信長の二面性が表れており、義昭にとってこの城は「豪華な牢獄」だったのかもしれません。ここから二人の関係に亀裂が入り始めます。
京の都での明暗:公家社会の高い壁
一方、京都奉行に抜擢された藤吉郎ですが、公家社会の作法が身についておらず、連歌や蹴鞠の会で失態を演じてしまいます。
対照的だったのが明智光秀です。完璧に公家文化をこなし、都の貴族からも高評価。
光秀は「すべては自分を救ってくれた将軍・義昭様への恩返し」と語ります。
失敗続きで落ち込んでいた藤吉郎も、この光秀の真摯な姿勢に胸を打たれました。良きライバルであり尊敬できる存在。この二人の関係性の変化からも目が離せません。
小谷城の再会と、迫り来る「姉川の戦い」への足音
多忙の合間を縫って、兄弟は信長と共に小谷城へ。そこで妹のお市と再会します。
すっかり母親の顔になったお市の腕の中には、生まれたばかりの娘・茶々が。
この赤ちゃんこそが、のちに秀吉の側室「淀殿」となり、豊臣秀頼を産む女性です。運命の残酷さを知っていると、この穏やかなシーンも全く違った意味を持って迫ってきますね。
また、元気に走り回る嫡男・万福丸の姿も切なさを誘います。
朝倉家からの「踏み絵」
穏やかな空気の裏で、朝倉義景の家臣・朝倉景鏡(かげあきら)が浅井家に「万福丸を人質に差し出せ」と要求。これは事実上、浅井家への「信長と朝倉、どちらにつくのか」という踏み絵でした。
信長はこの場に踏み込み、強烈なプレッシャーをかけます。
これがのちの「姉川の戦い」(浅井・朝倉連合軍 vs 織田・徳川連合軍)へと繋がる大きな火種となっていきます。
涙腺崩壊!寧々と藤吉郎の夫婦の絆
今話で最も胸を打ったのは、岐阜に戻った藤吉郎と寧々のシーンでしょう。 単身赴任中の藤吉郎の浮気の噂を聞いた寧々は、感情を押し殺してこう告げます。
「もし本当によきおなごが現れたなら……それは致し方ありませぬ。私には、子はできぬやもしれませんから」
夫への怒りと、「自分が子を産めないからでは」という自己否定。複雑な苦しみを抱える寧々を、藤吉郎はそっと抱きしめます。
「ええのじゃ……わしはそなたがおればええのじゃ」
池松壮亮さんと浜辺美波さんの名演技が光る、文句なしの感動シーンでした。
- 【歴史雑学】信長から寧々への「ハゲネズミ」手紙 史実でも、信長は夫婦喧嘩に悩む寧々へ直接手紙を送っています。その中で藤吉郎を「あの禿ねずみ(はげねずみ)」と呼び、「お前ほどの女はあのハゲネズミにはもったいないから、堂々としていなさい」と励ましているんです(現在は国宝!)。天下人が家臣の夫婦喧嘩を仲裁するなんて、なんとも人間くさいエピソードですよね。
ラストの衝撃!小一郎に舞い込んだ縁談
そしてラスト。信長に呼び出された小一郎の前に、西美濃三人衆の一人・安藤守就(もりなり)と、その娘・慶(ちか)(演:吉岡里帆)が現れます。
信長の口から飛び出したのは「嫁をとれ」という絶対の命令。
のちに豊臣秀長の正室「慈雲院(じうんいん)」となるこの女性と、小一郎はどんな夫婦になっていくのか。政略結婚という戦国のリアルを突きつけられた小一郎の驚いた表情で、幕を閉じました。
まとめと今後の見どころ!
第12話は、戦場ではなく「人の心」が激しく揺れ動くエピソードでした。 今後の注目ポイントは以下の3つです!
- 信長包囲網の形成: 隠し部屋を見つけた義昭がどう動くのか?
- 浅井家の決断: お市、茶々、万福丸の運命と「姉川の戦い」への道。
- 小一郎の結婚: 慶との関係が、兄夫婦(藤吉郎・寧々)とどう対比されて描かれるのか?
次回・第13話もさらに激動の展開になりそうです。
スタッフ・主題歌・出演者
主人公
小一郎(こいちろう)/豊臣秀長(とよとみ ひでなが) 演 – 仲野太賀
小一郎の家族
藤吉郎(とうきちろう)/豊臣秀吉(とよとみ ひでよし)
演 – 池松壮亮
なか 演 – 坂井真紀
とも 演 – 宮澤エマ
あさひ 演 – 倉沢杏菜
織田家
織田信長(おだ のぶなが) 演 – 小栗旬
織田家家臣
柴田勝家(しばた かついえ) 演 – 山口馬木也
丹羽長秀(にわ ながひで) 演 – 池田鉄洋
織田家重臣。
佐久間信盛(さくま のぶもり) 演 – 菅原大吉
佐久間盛重(さくま もりしげ) 演 – 金井浩人
林秀貞(はやし ひでさだ) 演 – 諏訪太朗
織田家重臣。
森可成(もり よしなり) 演 – 水橋研二
横川甚内(よこかわ じんない) 演 – 勝村政信
戦国大名
今川義元(いまがわ よしもと) 演 – 大鶴義丹
斎藤義龍(さいとう よしたつ) 演 – DAIGO
尾張の人々
寧々(ねね) 演 – 浜辺美波
直(なお) 演 – 白石聖
坂井喜左衛門(さかい きざえもん) 演 – 大倉孝二
了雲和尚(りょううん おしょう) 演 – 田中要次
玄太(げんた) 演 – 高尾悠希
信吉(しんきち) 演 – 若林時英
登場予定の人物
明智光秀(あけち みつひで) 演 – 要潤
浅井長政(あざい ながまさ) 演 – 中島歩
浅野長勝(あさの ながかつ) 演 – 宮川一朗太
浅野長吉(あさの ながよし) 演 – 大地伸永
足利義昭(あしかが よしあき) 演 – 尾上右近
安藤守就(あんどう もりなり) 演 – 田中哲司
石川数正(いしかわ かずまさ) 演 – 迫田孝也
石田三成(いしだ みつなり) 演 – 松本怜生
市(いち) 演 – 宮﨑あおい
稲田植元(いなだ たねもと) 演 – 沼口拓樹
稲葉良通(いなば よしみち) 演 – 嶋尾康史
氏家直元(うじいえ なおもと) 演 – 河内大和
大沢次郎左衛門(おおさわ じろうざえもん) 演 – 松尾諭
大沢主水(おおさわ もんど) 演 – 杉田雷麟
織田信勝(おだ のぶかつ) 演 – 中沢元紀
織田信澄(おだ のぶずみ) 演 – 緒形敦
城戸小左衛門(きど こざえもん) 演 – 加治将樹
斎藤龍興(さいとう たつおき) 演 – 濱田龍臣
佐々成政(さっさ なりまさ) 演 – 白洲迅
篠(しの) 演 – 映美くらら
甚助(じんすけ) 演 – 前原瑞樹
武田佐吉(たけだ さきち) 演 – 村上新悟
竹中半兵衛(たけなか はんべえ) 演 – 菅田将暉
慶(ちか) 演 – 吉岡里帆
茶々(ちゃちゃ) 演 – 井上和
藤堂高虎(とうどう たかとら) 演 – 佳久創
徳川家康(とくがわ いえやす) 演 – 松下洸平
蜂須賀正勝(はちすか まさかつ) 演 – 高橋努
ふく 演 – 森口瑤子
細川藤孝(ほそかわ ふじたか) 演 – 亀田佳明
前田利家(まえだ としいえ) 演 – 大東駿介
前野長康(まえの ながやす) 演 – 渋谷謙人
まつ 演 – 菅井友香
松永久秀(まつなが ひさひで) 演 – 竹中直人
宮部継潤(みやべ けいじゅん) 演 – ドンペイ
森蘭丸(もり らんまる) 演 – 市川團子
弥助(やすけ) 演 – 上川周作
簗田政綱(やなだ まさつな) 演 – 金子岳憲
やや 演 – 増井湖々
スタッフ
脚本:八津弘幸 音楽:木村秀彬
語り:安藤サクラ テーマ音楽
演奏:NHK交響楽団 指揮:沼尻竜典
ギター演奏:高山雄司
タイトルバック:神崎峰人、山田裕太郎
ロゴデザイン:田中伽奈芽(NHK映像デザイン部)
副音声解説:宗方脩
制作統括:松川博敬、堀内裕介
プロデューサー:高橋優香子、舟橋哲男、吉岡和彦、国友茜
VFXプロデューサー:角田春奈 演出:渡邊良雄、渡辺哲也、田中正
脚本協力:片桐正博 衣装デザイン:黒澤秀之、黒澤爽
時代考証:黒田基樹、柴裕之 風俗考証:佐多芳彦
建築考証:三浦正幸 芸能考証:友吉鶴心
古文書考証:大石泰史 所作指導:西川扇蔵
殺陣指導:後藤健 馬術指導:田中光法
武術指導:楠見彰太郎 仏事指導:細川晋輔
料理指導:井関宗脩 農業指導:君島佳宏
わら細工指導:中島安啓
撮影協力:鶴岡市、寒河江市、盛岡市、遠野市、あきる野フィルムコミッション
アニメーション:今津良樹
紀行
語り:江原啓一郎 ギター演奏:マテウス・アサト







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