今回は大河ドラマ『豊臣兄弟!』第14話、「絶体絶命!」について、あらすじ・ネタバレ解説に加えて、知っておきたい歴史雑学も交えながらたっぷり語っていきます!
今回の話は、まさにタイトル通り。織田信長が人生最大級の危機に追い込まれ、そこを藤吉郎と小一郎、そして竹中半兵衛らが命がけで支えるという、シリーズ前半の大きな山場でした。
しかもこの回、ただのピンチ回ではありません。ここから信長と足利義昭の関係、明智光秀の立場、そして豊臣兄弟の出世が一気に動き始める、本当に重要な分岐点なんです。
浅井長政の裏切り!取り乱す信長と、生じた「ひずみ」
前回ラストで飛び出したのは、あまりにも有名な報せでした。
「浅井長政、謀反にござります!」
朝倉討伐のために進軍していた信長軍は、味方のはずの浅井長政に背後を塞がれ、一気に挟み撃ちの危機に陥ります。第14話は、その絶望の続きからスタートしました。
今回まず印象的だったのは、信長が完全に取り乱す姿です。 怒りと動揺を隠せず「小谷城を総攻めにして浅井を皆殺しにせよ」と叫びます。しかし、前には朝倉、後ろには浅井。ここで前のめりになれば織田軍は完全に包囲されてしまいます。
そこで信長を諫めようとしたのが明智光秀でしたが、信長はその光秀を蹴り飛ばし、こう吐き捨てます。 「公方の飼い犬ごときが、わしに指図をするな」
この場面、かなり重いですよね。信長の焦りが爆発しているだけでなく、光秀がいまだに「義昭側の人間」として見られていることが露骨に示されました。
後年の本能寺を思うと、この手の小さなひずみが積み重なっていく怖さを感じます。
決死の「しんがり」!豊臣兄弟と半兵衛の連携プレー
この絶体絶命の状況で、信長本隊を逃がすための時間稼ぎに名乗りを上げたのが藤吉郎でした。
信長は京へ戻る決断を下し、藤吉郎に「二刻(約4時間)だけ敵を食い止めろ」と命じます。
撤退戦の4時間は地獄であり、残る部隊はほぼ討ち死に覚悟。藤吉郎は自分の命と引き換えに主君を逃がす役を買って出たのです。
そして、最も危険な最後尾(しんがりのしんがり)を引き受けたのが小一郎でした。
兄が前に立ち、弟がいちばん後ろで全員の命運を背負う。
この構図こそまさに『豊臣兄弟!』。国家レベルの危機の中で、兄弟の連携が初めて試されました。
竹中半兵衛の恐るべき知略
この局面で冷静だったのが竹中半兵衛です。地形を細かく調べ、数で劣る自軍が生き残るための「待ち伏せと分断」の作戦を実行します。
- 小一郎隊が山道で朝倉軍を受け止め、劣勢を装って引き込む。
- 蜂須賀正勝ら川並衆が巨木を倒して退路を塞ぎ、敵を前後に分断。
- 藤吉郎の弓隊が左右から一斉に射かける。
単なる力押しではなく、地形・時間・心理を利用した見事な戦術!後の秀吉軍によく見られる柔軟な戦法を先取りしているようで、この3人のチームの強さが際立っていました。
💡【歴史雑学】戦国屈指のピンチ「金ヶ崎の退き口」
ここで少し歴史雑学を。今回描かれた事件は、戦国史で非常に有名な「金ヶ崎(かねがさき)の退き口」です。
1570年、約3万の兵を率いて越前へ進軍した信長が、浅井長政の離反により絶体絶命の窮地に陥り、そこから京へ脱出した撤退戦を指します。
史実では、この撤退には朽木元綱(くつき もとつな)という人物が重要な役割を果たしたとされています。
信長が通った朽木街道の領主である彼が通行を認めたことが大きく、その説得には松永久秀が関わったという説もあります。
ドラマで久秀が馬を差し出して信長を助ける場面は、この「久秀が退路確保に関わった」という史実のイメージを非常に上手く落とし込んでいました。
泥だらけの逃避行と、心震える名セリフ
戦場を離れた信長は、馬すら捨てて徒歩で山中を泥だらけになって逃げます。すべてを支配する絶対的な存在の彼が泥にまみれる姿から、危機の深さが生々しく伝わってきました。
そこに現れた松永久秀のセリフが痺れます。
「さあ、乗りなされ。私の馬だ。おぬしがここで死ねば、世はつまらぬものになる」
信用できるか読めない男だからこそ、「面白い世の中を作れるのは信長だ」という彼なりの評価に重みがありました。
タイムリミットと「逃げる」美学
一方、朝日が昇り始めた戦場。朝倉に続き、ついに浅井軍の鉄砲隊が現れ「もう終わりだ」と思わせた瞬間、銃声を響かせて助けに来たのは明智光秀でした。蹴られ、罵られても助けに来る光秀の理性が光ります。
そして、信長に命じられた二刻が終わる合図として「松明の火が消える」演出。完璧でした。ここで小一郎が放った号令が、今回のベストセリフです!
「みな、逃げよ! これよりはただひたすらに、逃げて逃げて逃げまくるのじゃ!」
潔く死ぬ武士の美学を捨て、全力で生き延びることを選ぶ。これこそ、後に天下人を支える補佐役・秀長らしさだと感じました。
裏で動く足利義昭…光秀の苦悩の始まり
もう一つ恐ろしかったのが、足利義昭の動きです。 信長が死んだと踏んで朝倉・浅井への文書を用意していた義昭。傷だらけの信長が帰還すると慌てて書状を握りつぶす、その二面性にゾッとしました。
さらに義昭は光秀を呼び出し、「信長の家臣となり、織田の動きをわしに知らせよ」とスパイ役を命じます。将軍への恩と、織田家臣としての立場。完全に板挟みとなった光秀の、悲劇の始まりを感じさせるラストでした。
今後の見どころ&まとめ!
「逃げた戦い」でありながら、歴史上は信長側の大きな転機として扱われる金ヶ崎の退き口。生き延びた信長は姉川の戦いで巻き返し、天下統一へと突き進みます。
第14話のあと、注目すべきポイントはこの3つです!
- 信長の報復: 個人的な屈辱を味わった信長が、感情と合理をむき出しにしてどう動くか。
- 光秀の危うい立場: 信長からは信用されず、義昭からは密命を受ける不健全な構図の行方。
- 豊臣兄弟の出世: 「こいつらは本物だ」と信長に認めさせた2人が、どう階段を駆け上がっていくか。
怒りに我を失う信長、静かに策をめぐらす半兵衛、命を捨てる藤吉郎、最後尾を守る小一郎、援軍の光秀。全員の役割が噛み合った奇跡の撤退戦であり、これからの巨大な戦乱の序章でもありました。
次回以降、浅井・朝倉との本格衝突や、義昭と信長の亀裂がどう深まるのか。ますます目が離せません!
スタッフ・主題歌・出演者
主人公
小一郎(こいちろう)/豊臣秀長(とよとみ ひでなが) 演 – 仲野太賀
小一郎の家族
藤吉郎(とうきちろう)/豊臣秀吉(とよとみ ひでよし)
演 – 池松壮亮
なか 演 – 坂井真紀
とも 演 – 宮澤エマ
あさひ 演 – 倉沢杏菜
織田家
織田信長(おだ のぶなが) 演 – 小栗旬
織田家家臣
柴田勝家(しばた かついえ) 演 – 山口馬木也
丹羽長秀(にわ ながひで) 演 – 池田鉄洋
織田家重臣。
佐久間信盛(さくま のぶもり) 演 – 菅原大吉
佐久間盛重(さくま もりしげ) 演 – 金井浩人
林秀貞(はやし ひでさだ) 演 – 諏訪太朗
織田家重臣。
森可成(もり よしなり) 演 – 水橋研二
横川甚内(よこかわ じんない) 演 – 勝村政信
戦国大名
今川義元(いまがわ よしもと) 演 – 大鶴義丹
斎藤義龍(さいとう よしたつ) 演 – DAIGO
尾張の人々
寧々(ねね) 演 – 浜辺美波
直(なお) 演 – 白石聖
坂井喜左衛門(さかい きざえもん) 演 – 大倉孝二
了雲和尚(りょううん おしょう) 演 – 田中要次
玄太(げんた) 演 – 高尾悠希
信吉(しんきち) 演 – 若林時英
登場予定の人物
明智光秀(あけち みつひで) 演 – 要潤
浅井長政(あざい ながまさ) 演 – 中島歩
浅野長勝(あさの ながかつ) 演 – 宮川一朗太
浅野長吉(あさの ながよし) 演 – 大地伸永
足利義昭(あしかが よしあき) 演 – 尾上右近
安藤守就(あんどう もりなり) 演 – 田中哲司
石川数正(いしかわ かずまさ) 演 – 迫田孝也
石田三成(いしだ みつなり) 演 – 松本怜生
市(いち) 演 – 宮﨑あおい
稲田植元(いなだ たねもと) 演 – 沼口拓樹
稲葉良通(いなば よしみち) 演 – 嶋尾康史
氏家直元(うじいえ なおもと) 演 – 河内大和
大沢次郎左衛門(おおさわ じろうざえもん) 演 – 松尾諭
大沢主水(おおさわ もんど) 演 – 杉田雷麟
織田信勝(おだ のぶかつ) 演 – 中沢元紀
織田信澄(おだ のぶずみ) 演 – 緒形敦
城戸小左衛門(きど こざえもん) 演 – 加治将樹
斎藤龍興(さいとう たつおき) 演 – 濱田龍臣
佐々成政(さっさ なりまさ) 演 – 白洲迅
篠(しの) 演 – 映美くらら
甚助(じんすけ) 演 – 前原瑞樹
武田佐吉(たけだ さきち) 演 – 村上新悟
竹中半兵衛(たけなか はんべえ) 演 – 菅田将暉
慶(ちか) 演 – 吉岡里帆
茶々(ちゃちゃ) 演 – 井上和
藤堂高虎(とうどう たかとら) 演 – 佳久創
徳川家康(とくがわ いえやす) 演 – 松下洸平
蜂須賀正勝(はちすか まさかつ) 演 – 高橋努
ふく 演 – 森口瑤子
細川藤孝(ほそかわ ふじたか) 演 – 亀田佳明
前田利家(まえだ としいえ) 演 – 大東駿介
前野長康(まえの ながやす) 演 – 渋谷謙人
まつ 演 – 菅井友香
松永久秀(まつなが ひさひで) 演 – 竹中直人
宮部継潤(みやべ けいじゅん) 演 – ドンペイ
森蘭丸(もり らんまる) 演 – 市川團子
弥助(やすけ) 演 – 上川周作
簗田政綱(やなだ まさつな) 演 – 金子岳憲
やや 演 – 増井湖々
スタッフ
脚本:八津弘幸 音楽:木村秀彬
語り:安藤サクラ テーマ音楽
演奏:NHK交響楽団 指揮:沼尻竜典
ギター演奏:高山雄司
タイトルバック:神崎峰人、山田裕太郎
ロゴデザイン:田中伽奈芽(NHK映像デザイン部)
副音声解説:宗方脩
制作統括:松川博敬、堀内裕介
プロデューサー:高橋優香子、舟橋哲男、吉岡和彦、国友茜
VFXプロデューサー:角田春奈 演出:渡邊良雄、渡辺哲也、田中正
脚本協力:片桐正博 衣装デザイン:黒澤秀之、黒澤爽
時代考証:黒田基樹、柴裕之 風俗考証:佐多芳彦
建築考証:三浦正幸 芸能考証:友吉鶴心
古文書考証:大石泰史 所作指導:西川扇蔵
殺陣指導:後藤健 馬術指導:田中光法
武術指導:楠見彰太郎 仏事指導:細川晋輔
料理指導:井関宗脩 農業指導:君島佳宏
わら細工指導:中島安啓
撮影協力:鶴岡市、寒河江市、盛岡市、遠野市、あきる野フィルムコミッション
アニメーション:今津良樹
紀行
語り:江原啓一郎 ギター演奏:マテウス・アサト







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